小野寺 典子

  • Professor(教授)コミュニケーション、語用論、談話分析

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 専門は、言語学の中でも人のコミュニケーションに関わる分野です。人の原始的・基本的行動の1つに「会話」があります。1980年以前の言語学では、高校の授業などでもよく習ってきた「文・語」を研究対象の中心にしていましたが、それ以降、文よりもっと大きな単位「談話」(language larger than 2 sentences)を対象として、談話分析という分野が立ち上がりました。談話は、書きことばと話しことばに分かれますが、特に日常会話を扱う話しことばの分析は、その中に生き生きとした人のコミュニケーション(研究ではインタラクションとよく呼びます)を捉えることが出来、おもしろいものです。私たちは、無意識的に会話をしていると思っていますが、実は、その中に驚くほどの規則性・パタンなどが見つかり、自分たちの会話の成り立ちが手に取るようによくわかるのです。例えば、日本語会話では、「うん・そうね・まじー?」といったあいづちをよく打ちますが、英語会話ではその半分位の量のあいづちしか打ちません。このことから、日本人はlistenership (聞いてますよ!と知らせること)を大事にしていると言えます。大学学部の授業では、ゼミでこの談話分析をやっています。

 また、韓国語や日本語にはいわゆる敬語があり、目上や先輩に話すときには、この敬語を使います。英語やフランス語には敬語がないため、どうやって目上の人に話したらいいの?とは、英米文学科の熱心な学生がよく抱く疑問です。東アジアでは、昔から上下意識が人々の間にあり、毎日、その意識をもとにしたことば使用が繰り返され、敬語が作られていったと考えられます。言語が文化的特徴を反映させているところは、社会言語学で扱われますが、敬語の成り立ちプロセスは、文法化というメカニズムで説明でき、これは、歴史語用論という分野で扱われています。

 最後に、私の趣味ですが、、、白銀の世界でのスキーが好きでしたが、最近はスポーツ観戦にはまり、特にテニスをよく見ます。大坂なおみ選手が C’mon! と頑張っていると、こちらまで頑張れますね! あとは料理など。C’mon!

Research Interests

言語学(linguistics)、語用論(pragmatics)、 社会言語学(sociolinguistics)、
談話分析(discourse analysis)、歴史語用論 (historical pragmatics)

担当授業

コミュニケーション研究 (大学院「談話標識の共時性・通時性」)、コミュニケーション特講, コミュニケーション演習(「談話分析」ゼミ)など

研究者情報

青山学院大学 研究者情報

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