2018年はほんとうにたくさんの音楽を浴びるように聴きました。しかし、そのなかでもやっぱりインディーロックに惹かれる三つ子の魂。それも今年は女性アーティストの大躍進が目立ちました。Adrianne Lenkerの abysskiss の埃にまみれた聖性とでも言いたくなる圧倒的な歌、ギター、楽曲のおかげで、心がすっかりクリーニングされてしまい、自分が年を重ねたこともあるのでしょうが、何か文化、信仰、救済、について対するわたしの見方さえも変容させられた気もします。文化概論の授業で、現代アジア系アメリカ人の活躍の一例としてもう数年前から紹介していた(!)Mitskiの新作も素晴らしかった。お風呂につかりながら「ノーバディ〜、ノーバッディ、ノーバディ〜♪」と歌うのが日課になるほどによく聴いていました。
カネコアヤノという新世代の天才詩人による『祝祭』もまた、2018年を代表する大ホームランとして記憶され続けるでしょう。
ライブでもっとも記憶に残ったのは、8月17日My Bloody Valentine の幕張メッセ大轟音ライブ@Sonic Maniaです。真夜中にフィードバック音のかまいたちでTシャツのみならず胃袋まで揺れるような体感は、わたしにとっても初めてのもので恍惚としました。
1. Adrianne Lenker. abysskiss (Saddle Creek)
2. Mitski. Be the Cowboy (Dead Oceans)
3. カネコアヤノ. 『祝祭』 (We Are)
4. Silva. Brasileiro (Slap)
5. Cero. 『POLY LIFE MULTI SOUL』 (カクバリズム)