2017年度に論文指導をした学部4年生たち計13名が、先だって卒業論文を完成させ提出しました。2月1日には、延長12回裏まで続く緊迫した日本ハムvs.ソフトバンク戦のような長丁場の卒論発表会も終えて、お祝いの焼き鳥(主に塩)を有志一同で、ほっと一息ならぬほっと数10串、食べて飲んで笑って打ち上げをしました。
今年度は多くの学生の執筆エンジンが暖まるのが遅くて遅くて、なかなかにハラハラとした指導強化月間(という名の年末年始)ではありましたが、でき上がってみるとそれぞれに個性と洞察がみなぎった力作ばかり。指導教員として誇らしく思うと同時に、もっときちんと計画的に時間をかけて、調査、議論整理、英文ライティングをこつこつ進めていけばもっともっと良くなったはずなのに!と、どこかウマ煮の里芋が煮え切らないような、あきたらなさも覚えております。
来年度以降に卒業論文執筆を計画しているみなさんは、まずはスケジューリング、そして手堅い文献調査、そして下手くそでもいいからまずは下書き、からのぉ…推敲!をとにかく心がけ、先輩たちに決して負けない立派な卒論を仕上げていきましょう。
以下が今年度英米文学科に提出され受理された、サイトー指導の卒業論文の題目一覧です。ファッションから黒人文学、ディズニーからハードボイルド、LGBTから「パフォーマティビティ」批評まで、なかなか向こう岸にたどりつけないくらいの幅の広さです。
Ethnic Identities and Otaku Personalities: Arnold Spirit Jr. in The Absolutely True Diary of a Part-Time Indian and Oscar Wao in The Brief Wondrous Life of Oscar Wao (Ririka Akiyama)
Gender Free: Unisex Styles and Thoughts in the 20th Century (Kanon Ito)
Fun Home, Trial of Homosexuality and Father-Daughter Relationship in the 1940s-1970s (Sero Ueda)
Ernest Hemingway’s Hard-Boiled Aesthetics in The Sun Also Rises (Nahoko Ohba)
Aesthetics in Hair: A Study of Female Hair Style in 20th-century American Culture (Saki Okada)
On the Border Beteween Mental Illness and Health: History and Representations of Psychiatry in 20th Century America (Nozomi Onodera)
The Disney Animation and Representation of Pocahontas (Haruka Kimura)
A Study of Double Consciousnesses: W. E. B. Du Bois, Richard Wright, Slave Narratives, and Doll Test (Misaki Sakai)
Flappers, The Day of the Locust, and Perfomativity (Shuhei Tairaku)
The Transformation of Justice in Postwar American Hero Movies: Indiana Jones, Street Fighter, and Captain America (Gohdai Takahashi)
Chimamanda Ngozi Adichie as a Feminist in the 21st century (Misato Tachimura)
The Nuclear Family Ideal in the 1950s and Its Representations in American Culture (Yoko Tanaka)
A Historical Study of Hip-Hop from the 1970s to 1990s (Kana Hatakeyama)
4月以降、何篇かの卒業論文は、非常に優秀なサンプルとして、英米文学科研究室で閲覧可能にしたいと思っています。ぜひ参考にしたい、という学生たちは目を通してみてください。